言語愛好家

8割が言語、2割が旅についての記録

ソウル (2日目 DMZツアー)2/20

目が覚めると7時。

DMZ(国境非武装地帯)を巡る一日ツアーを申し込んでいた。自分達が泊まった宿から1kmほど先の待ち合わせ場所であるコリアナホテルという高級ホテルに向かった。

待ち合わせ時間の8:00ちょうどに着いたので少し焦ったがコンシェルジュカウンターのスタッフさんに予約した旨を伝えると問題もなくスムーズに案内される。ホテルの前にバスが停まっており、欧米系の観光客がほとんどの別のツアーと同じ車両に乗り込んだ。

日本語ガイドさん(名前は忘れてしまった)が今回のツアーの行程について説明する。その後観光するにあたっての予備知識を滔々と日本語でアナウンスしてくれた。歴史的な話も多くたいへんためになるのだが...早起きしたせいで...ガイドさんの話を子守唄に、30分ほど爆睡してしまった......

第1の下車地点はかの有名な板門店へと続く統一大橋。通過する前にバスの中に軍人さんが入ってきてパスポートチェックをされた。こう書くと物騒に聞こえるが、実際はコンサートのチケットを確認するイベントスタッフのように非常に作業的であり全く緊張はなかった。銃も持っていなかったし。

バスを降りてトイレを済ませてから高さ20mほどの展望台的なところに上り500ウォン硬貨を入れて覗く双眼鏡で北朝鮮を眺めようとしたが曇りではっきり遠くまで見えず。友人と見えないねアハハーなどと双眼鏡から手を離すと、少しいいかい?と言われコインを入れずに眺めを享受しようとする中国人観光客のおばちゃんに双眼鏡を奪われる。幸い僕は中国語が少しできたので「不清楚!看不了!(はっきりしてないし見えないよ!)」と言っておいた。

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次に着いたのは北朝鮮との国境駅である都羅山(トラサン)駅。

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元々降っていた雪が強まったのでそそくさとバスに戻る。

そしてその次は都羅展望台(トラチョンマンデ)。
曇りなので双眼鏡からの眺めは良くないがさっきの統一大橋よりは北朝鮮が見えた(気がする)。

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何故か置いてある軍人さんのパネルと写真が撮れる。
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そしてツアーの山場である第3トンネル!第3トンネルとは、北朝鮮が韓国への南侵のために秘密裏に掘っていたトンネルである。スマホやカメラなど写真が撮れる機器は全てロッカーに預け、ヘルメットをかぶって中に入る。入って10分くらいまでは鍾乳洞探検みたいで楽しいが、殺風景なのでだんだん飽きてくる。ここで災害が起こるなど何らかの形でトンネルに閉じ込められないかと不安になるが水のタンクがウン10mおきに置いてあるので数日の生存は問題なさそうで安心(?)

(画像なくて申し訳ない)

結構距離がある上に上りと下りの道を歩かないといけないので体力に自信のない人はきついと思う。途中にベンチがあり休んでるおじさまおばさまが何人かいた。事実僕も翌日筋肉痛になった。トンネルではツアーに一人で参加してた日本人大学生との世間話で気をまぎらわせた。

ここまででツアーで名所を回るプログラムは終わった。所要時間は半日ほど。このツアーはオプショナルで昼御飯にビビンバが食べられる(ツアー代に含まれている)。もちろんビビンバ付きを申し込んでいた僕らは他のツアー客と別れガイドさんについていった。

小綺麗な店内。地元の人や個人で来たであろう客を他に見なかったのでおそらくツアー客用なのかも。


最初におかずが来た。4種類あってどれも美味しそう。おかわりし放題でありがたい。
石焼きのビビンバは本当に美味。ぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べることで具の味が混ざってとてもいい感じ。
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食べた後、ビビンバ店併設の店でやたら胡桃饅頭を勧められた。友人は買ったが僕はミャンマー旅行も控えていたので荷物になるのもたいへんだと思い買わなかった。味見したら日本にもありそうな味で美味しかった。

友人が海苔を買いたいとガイドさんに伝えると海苔屋の日本語ペラペラ高身長オッパが僕らを彼の店に案内してくれた。「海苔買いたいんだって?」と僕ら二人に馴れ馴れしくボディタッチをしながら誘導。

店に入るとテーブル席に先客が2人いた。日本人女性だった。テーブルにはマッコリの瓶とコップが3つ置いてあった。「彼とさっきから飲んでるんですよ~笑」とのことだった。ということは彼は酔っぱらいか。


海苔が50袋くらい入ったパック(お徳用か?)を友人と割り勘で購入。二人で20000ウォン(絶対ぼったくりだけど)を払ったら酔っぱらいオッパはこれもおまけしてやるよ!とわさび、キムチ、ニンニク等色々な味の海苔をサービスしてくれた。正直こんなに要らないが笑。

ツアーで歩き疲れたのもあり、フットマッサージを受けることにした。調べていた激安の店が見つからず途方に暮れていると日本語を話すおばちゃんに声をかけられる。一瞬警戒したが、ぼったくりっぽければ逃げればいいかとついていくことに。話していくうちにそのおばちゃんと僕と友人の出身県が同じであったことが判明。つまり日本人だった。

連れていかれたマッサージ店の雰囲気は悪くなかった。日本語がペラペラなスタッフも常駐している。フットマッサージ40分で18000ウォンほどでぼったくられるどころかかなりお財布に優しく、足裏を存分にほぐしてもらえたので値段以上の満足度。

脚が軽くなった僕らはロッテマートとその辺のスーパーでお土産を調達。

明日の昼の便で友人は日本に、僕はヤンゴンへの経由地クアラルンプールへと飛ぶので最後の晩餐を何にしようかと議論(そんなものはしていない)すると異論の余地なくチーズタッカルビに。
2人前を頼んだのだがこれは4人前では?と感じるほどの量。食べ終わる頃には苦しくなるほど。

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食べた後は屋台も巡った(さすがに屋台のご飯は食べなかったけど)。屋台にはハラール認証が貼ってあるものもあり、インドネシアムスリムの観光客を集めていた。インバウンドが増えてる中日本もハラール認証の店を増やせばもっとムスリムの観光客を獲得できそうだ。
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夜のソウルの街並みを堪能して満足するとホテルに戻った。明日でソウルともお別れ。楽しい時間が経つのは早い。

(続く)